2012年11月24日(土)15:00~放送 Vol.4『下田菊太郎』 (放送は終了しました)

  • 慶応2年(1866)、下級武士の子として角館(現・仙北市)に生まれた下田菊太郎は、工科大学(現・東京大学工学部)、そしてアメリカへ渡って建築を学んだ。
  • 帰国後、日本の代表的な建築家として活躍していたが、欧米の建築様式から抜け出せない日本の近代建築に異を唱え、平等院鳳凰堂などにみられる日本古来の建築様式を提唱する。
  • しかし、こうしたことが下田の師であり当時の日本建築界の主流派であった辰野金吾らの反発を受け、下田菊太郎の名前は次第に忘れられ歴史の中から消えていった。
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  • しかし下田の死から38年後の昭和44年、長崎市にある旧香港上海銀行長崎支店が下田菊太郎が設計し、現存する唯一のものであることが判明する。
  • 取り壊しの危機にあったが、市民らの保存運動を経て平成2年、国の重要文化財に指定された。
  • 建築に大いなる理想を掲げ、亜流と呼ばれながらも信念を貫いた建築家・下田菊太郎の情熱を紹介。
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  • ゲストコメンテーター:池田憲和(元・秋田県立博物館主任学芸主事 下田菊太郎研究家)