秋田市にある明桜高校の写真部が、5~6月にかけて開かれた秋田県高校写真連盟展で初の優勝を果たしました。部員たちの力作とカメラにかける思いに迫ります。
秋田市の明桜高校写真部は、毎日放課後に活動しています。部員は38人在籍していますが、参加は自由です。
3年生の島倉永有さんは、2024年11月に開かれた県高校総合美術展で、応募作品430点の中から特賞を獲得。7月26日から香川県で開催される『全国高校総合文化祭』に県代表として出場します。
特賞に輝いた作品『世界の果てはすなわちここ!』は、2024年に八峰町で行われた写真部の合宿で撮影したもので、人が立てる岩場を舞台にしました。
島倉永有さん(3年):
「カメラにはシャッタースピードというのがあって、何分の1秒ならちょうど良くなるかと、カメラの設定を変えながら工夫して撮影している。スマホで撮った写真と比べて、波が帯状になっているのが気に入ったポイントで、岩と人と海と空以外は何も入れないように構図づくりを大切にした」
島倉さんは今年5~6月にかけて開かれた県高校写真連盟展の個人の部でも、応募作品530点の中から特賞を取りました。
特賞を取った『MUGEN』と名付けた作品は、車の動く方向に合わせてカメラを動かしながら撮影する「流し撮り」という技法を使っています。
島倉さんは、撮影した時を振り返って「流し撮りという撮影方法が好き。車にピントを合わせて周りがブレているので、疾走感が伝わってくるのでこの撮り方が好き。車をモチーフにした写真で特賞を取ることができて、本当にうれしかった」と話します。
島倉さんの活躍のみならず、県高校写真連盟展では作品の受賞の数で競う学校対抗の部で、明桜高校写真部が初の優勝を果たしました。
佐藤慧部長(3年):
「みんなの力もあって、それぞれの頑張りで学校対抗の部で優勝することができた」
躍進を続ける明桜高校写真部。3年生はほとんどが9月の大会で引退しますが、次の部長の佐々木舜さんにバトンをつなぎます。
次期部長・佐々木舜さん(2年):
「部活動体験で写真部に来た時に、先輩方がすごくフレンドリーで、そこに自分も入れば気の合う仲間ができると思い入部した。カメラを触ったことがない人でも気軽に入部して、そこから高めあえるような写真部にしたい」
島倉さんも自身の最後となる大会では、写真部のみんなで協力して臨みたいと話します。
島倉永有さん:
「スマホだと撮影の設定は自動でやってくれるが、カメラは絞りやシャッタースピード、ISOなどを自分で全部調節して撮影するので、写真を撮るというより“つくる”イメージ。中央支部の大会があるので、学校対抗の部で1位を取れるようにしたい。自分の好きな自転車の写真を撮影して入賞したい」
若きカメラマンたちの挑戦はこれからも続きます。
07月16日(水)20:00