親子の時間を大切にしてもらおうと、秋田市を中心に子供と一緒に楽しめるアート教室を開いている女性を紹介します。
昼下がりのカフェで作品作りに励む女性たち。
垂らした絵の具の上に水が入ったビニール袋を押し当てると、花の模様が浮かび上がりました。ポーリングアートと呼ばれる技法です。
アート教室を開いているのは、福岡祐子さんです。
仙北市角館町の樺細工職人の家に生まれ、幼い頃からものづくりに触れて育ってきた福岡さん。しかし、高校卒業後に選んだ進路は警察官でした。
福岡祐子さん:
「『ありがとう』という言葉を聞くと、『頑張ったな』『良かったな』と思ったが、それに満足することは正直なかった」
生活安全や交通の分野で23年間職務に励みましたが、2017年3月、家族と過ごす時間を優先するために警察を退職しました。
家族との時間は長く取れるようになったものの、日々張り詰めていた警察官時代との生活のギャップで、福岡さんは体調を崩します。
福岡祐子さん:
「このままじゃ駄目だなと思い、色々な趣味を見つけて好奇心のままいろんなことにトライした」
多くのことを試していく中で出合ったのが、アルコールインクアートでした。
垂らしたインクの広がりやにじみ、色の重なりから偶然生まれる模様を楽しむ技法で、福岡さんは「同じものは二度と作れない楽しさ」に夢中になっていきました。
この楽しさを多くの人に伝えようと、2018年2月にはアート教室「Luana」を立ち上げ、アルコールインクアートやポーリングアートなど、液体を使った技法を指導しています。
教室を開くことに一番理解を示してくれたのは、当時小学2年生だった長男で、「レッスン中」「休憩中」といった手書きの札を作るなど、一生懸命手伝ってくれました。
福岡さんは、こうした子供との時間が何よりも大切だと気付き、親子で参加できるワークショップを数多く開催しています。
福岡祐子さん:
「子供と一緒に過ごす時間や作品を作る時間があまり取れない。今の時間を大切にしてほしい、という思いで教室を続けている」
今では口コミなどで徐々に参加者が増え、リピーターも多いといいます。
福岡さんが大切にしているのは、今この瞬間にしか作ることができない作品を作ることです。
生徒は、「的確にアドバイスをくれる。絶対に否定しない。『すてき』とすべて肯定してくれるのがうれしい」「すごく明るくて、やっていて楽しい。最初はやっているうちに『大丈夫かな』と不安に思うが、自分でも気に入るものができた」と福岡さんの印象を語ります。
福岡さんが目指す教室は、お母さんたちにとって子育ての息抜きになり、子供と一緒に楽しめる場所です。
福岡祐子さん:
「『楽しい』『難しいけれど没頭できた』など、自分のために使っている時間を楽しんでいる様子を見るのがうれしいし、楽しい」
福岡さんはこれからも、受講生とともに心安らぐ時間をつくり出していきます。
05月29日(金)19:00