9月1日は「防災の日」。ただ、災害は地震や大雨などの天災だけではありません。今やいつ・どこで出合うか分からないクマによる被害も災害と言えます。
秋田県内では、2026年に入り7人がクマに襲われるなどしてけがをし、このうち1人が死亡しています。そのほとんどが自宅の敷地内や農作業中といった日常生活の中での被害です。
秋田大学は、クマによる重症化を防ぐためのプロジェクトを立ち上げ、クラウドファンディングを開始しました。クマの攻撃から身を守るための製品の開発などを目指します。
秋田大学の「クマ外傷重症化軽減プロジェクト」は、医学部附属病院高度救命救急センターの中永士師明センター長がリーダーとなりスタートしました。
高度救命救急センターでは、クマによる被害を受けた重症患者を治療していますが、命を救うことができても体や心に後遺症を抱える患者が多く、患者本人や家族の苦悩が長く続くことに危機感を抱いたのがプロジェクトの出発点です。
中永センター長によりますと、2023~2025年までに高度救命救急センターで治療した重症患者43人のうち、9割近くが顔、6割ほどが頭にけがをしていて、顔や頭の周辺を守ることで重症化を防げる可能性があると分かりました。
プロジェクトでは、東京に本社を置き、企業向けの制服や防災用品などを手掛ける廣瀬商会と、由利本荘市のグループ会社・廣瀬産業と連携し、身に着けて顔や頭を守る製品の商品化を目指します。
現在、試作を進めているのは帽子と手袋で、クマの爪や牙を通さないことが期待される特殊な素材が使われています。
帽子は、しっかりと首元まで守られるようになっている一方で、普段街中でかぶっていても違和感がないデザインです。
またプロジェクトでは、クマに遭遇した際、首の後ろで両手を組んでうつぶせになったり体を丸めたりする“防御姿勢”を広めるための教材なども開発します。
商品や教材開発の資金を集めようと、秋田大学は1日からクラウドファンディングを開始しました。
目標金額は500万円で、期限までに集まらなければ寄付金は支援者に返金されます。
秋田大学医学部附属病院高度救命救急センター・中永士師明センター長:
「いかに重症化を減らすかが大事。それによってもっと多くの人を救えるのではないかという思いで立ち上げた。幸い子供のけがが少ない、ほぼない。子供がけがをすると大ごと。今のうちに防ぎたい」
クラウドファンディングによる寄付は10月30日まで受け付けられます。
09月01日(火)18:00