東北管区警察局に所属する機動警察通信隊をご存じでしょうか。大規模な災害などが起きた際に通信手段を確保し、現場の警察官を支える役割を担う部隊で、2025年度の指名式が15日に行われました。指名された隊員たちは、早速訓練に臨みました。
秋田県内の指名式は県警察本部で行われ、28人が2025年度の機動警察通信隊に指名されました。
東北管区警察局に所属する機動警察通信隊は、大きな災害や事件・事故が起きた際、通信環境を確保したり被害状況を伝える映像を撮影したりする技術職のスペシャリストです。
能登半島地震の被災地に派遣されたほか、2024年7月には、湯沢市で土砂崩れが発生して60代の男性が行方不明となった現場に出動し、現場の警察官をサポートしました。
東北管区警察局県情報通信部の森山真也部長は、指名式で「それぞれの持ち場で日々研さんに努め、有事に最大限の力を発揮することを期待する」と訓示しました。
式のあと隊員は訓練に臨み、災害が発生した際の対応を確認しました。
隊員:「天候は曇り、風は少しあります」
専門官:「専門官から伝送班。撮影時には足場など十分に留意し映像の撮影をされたい」
現場の映像を撮影し指揮本部に送る訓練です。通信隊からの映像をもとに捜索などのプランが考えられるため、撮影は重要な役割を果たします。
続いてヘリコプターから送られてきた映像を受信する訓練が行われました。
専用の機械を組み立てる段階から訓練を行いましたが、実際の現場では機械の扱いにも素早さや正確さが求められます。
「映像・音声とも良好な状態。このままの状態を保ちつつ南下してください」などと、隊員たちは声を掛け合いながら手順を確かめ、連携を深めていました。
機動警察通信隊の西谷隆佑隊員は「南海トラフ地震の恐れがあると報道されているが、そのような際には事業者回線が全て断絶する可能性があるため、私たちの警察通信が唯一の通信手段となって世の中に安心を届けられるよう訓練していきたい」と意気込みを語りました。
通信隊は定期的に訓練にあたり、いざという時のための技術を磨きます。
04月15日(火)19:30